言葉を伝える練習帳。


by sumi0313
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カテゴリ:えいが( 14 )

シン・ゴジラ

映画「シン・ゴジラ」を観た。
恐い映画だった。

私があまり日本を舞台にしたリアルなパニック映画を観ていないせいもあるのかもしれないけれど、知っている光景が、私が過去そこを歩いていた場所が、ものすごい勢いで崩壊していくのを目の当たりにして、恐怖した。
秩序の崩壊、物理的な崩壊、つまりは日常の、自分が生きている世界の崩壊を感じてしまって恐ろしかった。
夜の街で、ゴジラが苦しそうに火を吐いているのを見て、かすかに絶望すらした。

見る前までは、エヴァンゲリオンの庵野監督とゴジラがうまく結び付かなかった。
私のゴジラのイメージが、特撮の怪獣映画、というものしかなかったから。
でも観てみたら、監督の中でのテーマというか、描きたいことはエヴァと共通しているのだと思った。

この映画におけるゴジラというのは「突如襲いかかる得体の知れない、とてつもなく大きな脅威」の象徴、権化だ。
エヴァでいえば使徒。
それを目前にした人々はただ恐怖し、逃げ惑う。
それでもなんとかその脅威に立ち向かおうと、人は集まり議論し、対立したり協力したりしながら、手だてを考え実行しようとする。
その過程や結果において、普段の状況では起こり得ないパワーが生まれてくる。
脅威に晒された人間の集合から生まれる、粗雑で危うくはあるけれど、確かな力。
あの人はそれを描きたいのかな、と思った。

そして、その脅威が生まれてしまったことにも実は人が関与しているという、人類の業の深さ。
最後のワンカットで、それを投げ掛けて映画は終わる。
私の勝手な解釈だけれど、いろんな意味で、恐ろしい、面白い映画だったな。

ゴジラや使徒は、おそらく現実には現れない。
でもそれの意味するところは、例えば災害やテロにも置き換えられる。
いつか私の目の前で、世界がゴジラ的な何かでひしゃげてしまった時、果たしてどうなってしまうんだろう。

展開が早くて難しい言葉もあるから、細かなところで見逃してるところも多々ありそう。
上に書いたこと以外にも、組織が存在することの意義とか、日米の関係とか、考えさせられるところがたくさん。
もう一度見たいなあと思った。
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by sumi0313 | 2016-10-05 16:48 | えいが | Comments(0)
少し前に、映画の「バッファロー'66」と「アメリ」を観た。
バッファローはアメリカ映画。アメリはフランス映画。
バッファローは旦那さん推薦で私は未見、アメリは私推薦で旦那さん未見。

テイストは全然違うのだけれど、なんとなく共通したテーマを感じた。
それは、いま目の前にある幸せを掴むことは、時にとても難しいんだなあということ。
どちらの映画の主人公も、バッファローの方は自分の力で、アメリの方は周りの人たちに後押しをもらって、最終的には掴んだ。
それはあくまでもスタートに過ぎず、永続的な幸せであるとの保証はないけれど。
それでもその決断は人生において決定的に重要なもので。

ビリーもアメリも、生き方は異なれど、どちらも臆病で不器用なところがある。
高圧的で、口が悪くて、やることなすこと刹那的でむちゃくちゃなビリーが、ファミレスのトイレで「生きていけない」と泣き出すくだりは、直前の行動と全くそぐわなくて少しコミカルなんだけど、なんだか痛々しかった。
私は全然違うタイプの人間だけれど、彼の気持ちが少し分かるような気がした。

目の前にある、少し手を伸ばせば掴める幸せ。
それって、周りの人からすれば明瞭で「そこにあるんだから、とっとと掴めばいいじゃん」と思えるものでも、当人にとっては恐ろしいことなのだ。
なんでだろう。
人は自ら作り上げた習慣や考え方や発想の規範から、なかなか抜け出せないから。

そういう意味ではきっと、私も多分にがんじがらめだ。
ビリーやアメリほど劇的でなくとも、少しずつほどけていければいいなあ。
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by sumi0313 | 2016-07-02 00:58 | えいが | Comments(0)

シンデレラ

映画「シンデレラ」を見た。
アニメではなくて、実写版の方。
無論、制作はディズニー。

アニメの、シンデレラが朝に歌う「夢はひそかに」の曲が大好きなので、それが聴けるかなと思っていたら、実写版はほぼ歌なし。
魔法使いがかぼちゃに魔法をかける時の有名な「ビビディ・バビディ・ブー」の歌もなし。
ディズニーにしては珍しく?ミュージカルじゃないのが、逆に新鮮。
でも、映画の中で唯一シンデレラが歌う歌が、すごくすてきだった。
調べてみたら、「ラベンダーズ・ブルー」といって、イギリスの昔の童謡らしい。
オリジナルではなかったのかと知ってちょっとびっくり。
ちなみに聴きたかった「夢はひそかに」はエンドロールで流れたので満足。

実写版は、基本的なストーリーを踏まえながらも、アニメや童話よりも骨組みが細やか。
どうしてシンデレラがシンデレラ(灰かぶり)と呼ばれるようになったのか、小さい頃の幸せな暮らしから悲しい境遇へと追い込まれていくその過程が描かれていたり。
王子様とは、舞踏会の前に一度森で偶然出会うという伏線が作られていて、二人が惹かれ合うことがより自然に感じられたり。
魔法使いは、シンデレラのお母さん時代からのつながりだったり。
動物たちの活躍は一番大事なところだけ。
よりナチュラルな形でのストーリー展開。

シンデレラがドレスに魔法をかけてもらうシーンは、やっぱりわくわくする。
永遠の憧れ、というと大仰だけれど、魔法でお姫様に変身する、というのは過去に夢見たし、今もいいなあと思う。
子どもの頃はよく、お姫様の絵を描いていたのを思い出す。

最後は、まぎれもないハッピーエンド。
そしてこの物語を貫くテーマは、「常に勇気と優しさを持つこと」。
世の中グレーゾーンだらけで、もやもやすることばかりで、何が本質なのかわからないことばかりで、それが現実を生きるということなのだけれど、やっぱり、この物語はこうでなくちゃならない。
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by sumi0313 | 2016-05-06 02:25 | えいが | Comments(0)

羊たちの沈黙

映画「羊たちの沈黙」を見た。

確か中学生くらいの時に、一人で見たっきり。
内容もそんなに覚えていなくて、死体の喉の奥に蜂が突っ込まれてる、ってイメージだったんだけど、いざ再び見てみたら蜂じゃなくて蛾のサナギだった。
記憶って曖昧に改変されるものなのね。

ハンニバル・レクターは、恐ろしい殺人鬼としてあまりにも有名なキャラクターだけれど、見るとその理由が分かる。
特に、主人公であるFBI訓練生の女性クラリスと初めて面会するシーン(レクター自身が初めてスクリーンに登場するシーンでもある)の、佇まい。
得体の知れない怖さを感じる。
あとでインタビュー映像見たら、アンソニー・ホプキンスの提案による演出らしい。

冷徹で、深い洞察力を持ち、頭の切れる、時に紳士的な殺人鬼でありカニバリスト。
彼は人でありながら、人でない。
人の皮をかぶった何かとてつもなく異質なものという感じ。
でも、一般に人が抱く「人」の大枠からはみ出したそういう存在を、悪魔、モンスター、鬼、などと呼んで切り離してしまえば楽だけれど、でもやっぱり彼はまぎれもなく自分と同じ「人」であるので、そのことがおそろしさに拍車をかけているのだと思う。
それでいて、どこかカリスマというか、魅力的な部分も持っていて、考え出したらよく分からなくなった。

映画自体はホラーではなくてサスペンス。
丁寧過ぎない描写というか、観客に情報を出しすぎない作りで、場面によっては脳内補完しながら見ていたけど、それはそれでよかった。
最後のシーンのもやもや具合も含め、完成度高い。
ハンニバルも今度見てみたいけど、どうなのかな?

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by sumi0313 | 2016-05-02 00:46 | えいが | Comments(0)

スワロウテイル

岩井俊二の「スワロウテイル」を見た。
Swallowtail Butterflyは当時好きで、カラオケでも時々歌っていたけど、映画を見るのは初めて。

昔、いつか、円が世界で一番強かった時代の日本というのが舞台背景。
Yentown(円都、金の街)で生きる、Yentown(円盗、円を求めてやってくる移民)たちの話。

なんだか全編通して奇妙に心を引っ掻かれる映画だった。
うまく言葉にならないな。
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by sumi0313 | 2016-02-22 01:47 | えいが | Comments(0)

フルメタル・ジャケット

「フルメタル・ジャケット」を観た。
大変有名な作品らしいけど全く前知識がなかったので、タイトル的にハードコアな感じなのかなあというぼんやりとしたかつ誤ったイメージしかなかったけど、見てみたらばりばりの戦争映画だった。
フルメタル・ジャケットって、弾丸の種類なんだね。
それにしても、映画を見ていてベトナム戦争についての知識がほんとにないことに気づかされた。

終盤あたりで、兵士が死体を見下ろしながら「hard core」とつぶやいていた。
字幕では「強烈だぜ」と訳されていて、自分のタイトルから漠然と抱いていたイメージは表現の方向性は違うものの、あながち間違っているものでもなかったのかと思った。

最後の、ミッキーマウス・マーチを歌いながら行軍するシーンが印象的だった。
アメリカの生んだ、夢と平和を象徴するようなミッキーマウスをリーダーとして称えながら夕闇を歩いていく兵士たち。
殺伐とした戦場にアニメーション映画の歌、一見ミスマッチなようだけど。
それはまるでアメリカが正義であることを誇示しているようで、そして誇示することにすがることで自らの戦う意味をかろうじて作り出しているかのような、そんな前線の兵士たちの複雑さを垣間見たような気がした。
もう戦闘は終わったあとではあるけれど、なんというか、穏やかな凄惨さがあった。
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by sumi0313 | 2016-01-25 15:42 | えいが | Comments(0)

『ユメ十夜』を見る。

先月末、意気込んで見に行ってきた『ユメ十夜』。
誰か誘おうかとも思いつつ、結局一人で決行。
が、見終わった感想としては「やっぱ一人で来てよかった。。」

なぜなら怖い作品があった。
なぜなら原作を読んでないとよくわからない感じだった。
なぜなら原作を読んでいてもよくわからない感じのシュールな作品がわりとあった。

うう。。

第三夜が一番怖かった。
どんどん怖くなる場面を固まりながら見ていて、
「そうだったこの話の監督って『呪怨』の監督だったー!」と思い出して
さらに恐ろしくなった。
でも怖いながら満足…というか、わりと完成度は高かったような。

高田馬場に住んでもう7年目になるというのに、早稲田松竹一回も行ったことなかったんだけど、今回初めて行ってみたら結構いい感じだった。
上映作品なんかも気になるものが多いし、安く見れるし、またちょくちょく行きたいな。
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by sumi0313 | 2007-07-27 23:14 | えいが | Comments(0)

『ユメ十夜』

映画館で見たい!
と思いながら見逃す映画が結構多い。

たとえば『出口のない海』も『キャッツアイ』も『どろろ』も見たかった。
(『どろろ』はまだやってるのかな?)
でも、コレは絶対一人ででも見る!と思いつつ
うっかり逃してしまった映画が『ユメ十夜』。

"ユメ十夜"

原作は夏目漱石の『夢十夜』。
十夜、というだけあって1話~10話まで、「こんな夢を見た」という始まりで語られるちょっと不思議だったり怖かったり悲しかったりの短編集なのです。
この作品ができて100年経った今年、いろんな監督が集まってオムニバス形式で映画化されたようで。

でも気がつけば一通り上映が終わってて、ああしまったと思っていたら。
近所の古い映画館(早稲田松竹)ではよく新旧混じったいろんな映画を1週間ずつくらいで上映しているんだけど、なんと今月末『ユメ十夜』やるらしい。
(しかもその次には『鉄コン筋クリート』。)
やるなあ早稲田松竹!今度こそは逃さず行こう。。と思う。
けっこうマニアックな映画だからあんまり人誘いにくいんだけど、
誰か一緒に行ってくれないかなー。
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by sumi0313 | 2007-06-03 00:49 | えいが | Comments(0)
今更シリーズその2。

前回の記事に引き続いて内容が重いのでこれまた申し訳ないのだけれど、
『オールド・ボーイ』という映画を見た。

最近はほとんど先入観なく映画を見ることが多いので、この作品に関しても
「ああ、なんか何年も理由なく監禁されてどうのこうのって男の人の話?」
くらいにしか思っていないまま、見始めた。
実際、監禁されていたのは15年だった。

もう2、3年も前の映画なんで、ネタバレしたいんだけど、
映画的には他言禁止!らしいので、
仕方ないからネタバレ部分白くしてみた。

映像の、ちょっと乱暴な程のヴィヴィッドさに振り回されつつ
しっかり見入ってしまったのだが、
見入ってたわりに全然考えないまま見ていたようで。

なんと敵役のウジンが「監禁された理由じゃなくて云々」と
言っていたにもかかわらず、
デスが、彼女の写真を見せられてたにもかかわらず、
ウジンのデスに対する最大の復讐である、
その事実に最後までピンとこないまま終了。
映画見た後にネットでレビュー見てて
「アア!なるほどそれが真の復讐か!」と知った。鈍すぎるよ自分。。

印象的だったのは、デスがウジンをひざまづかせると言っておきながら
いざ箱を開けてみると自分がひざまづくことになってしまったということ。
なんか、皮肉だ…と思った。


誰かのレビューで、グランプリではなく男優賞をあげるべきだったと
書かれていたけど、それは自分も非常に同意。
ホントあの主人公役の人うまかった。
冒頭と最後の違いっぷりに脱帽。あと狂わんばかりの演技に脱帽。
いや、作品すごいんだけどね。面白いんだけど。
アクが強いから好き嫌い分かれるだろうしね。

あと、かなづちって、ナイフや拳銃と違って、
変にリアルな恐怖感あるんだなあと思った。
てか、自分はわりとグロいのだいじょぶな方なんだけど、
思わず眼をつぶってしまったシーンが2つ3つ…
すっごい人間的な、多分誰もが想像できるいやあな痛さ。
なんというか、超バイオレンスではないのかもしれないけど、
絵的にも中身的にも15禁じゃなくて18禁のがよいのでは?と
個人的には思う。。

ネタバレ部分にも書いたけど、一番のポイントに気づかなかったので
また見直して細かい伏線なんかもじっくり見たいなあと思ったんだけど、
なかなかもう一度見る気になれない。

ということで、人にすすめたい気もするけど決してすすめられない一作。
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by sumi0313 | 2006-02-18 02:04 | えいが | Comments(0)
今更シリーズ。

映画『ジョゼと虎と魚たち』を見た。
ほとんど内容を知らないままで見たせいか、素直に楽しめた。

どうしてジョゼは一人になっても生きていけるんだろうね?
「それはそれでいい」とか言ってた彼女は強いと思う。

彼女はとっても魅力的で。
妙にのっぺりした関西弁が、すてきだなあと思う。

犬童一心監督、奇をてらいすぎないところがいいのかな。
最初の部分なんか十分奇妙で、いったいどんな話なんだ??と
首をかしげつつ面白いなあと思ったけれど、
全部奇妙なんじゃなくて、二人のやりとりとか、
ちっちゃな台詞とか、動きとかががすごくリアル。
物語は変だけど、それを構成する人や、風景とか、言葉とかは変じゃなくて、
ちゃんと根付いてて、それがきっといいのだと思う。
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by sumi0313 | 2006-02-13 18:04 | えいが | Comments(2)