言葉を伝える練習帳。


by sumi0313
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<   2016年 08月 ( 4 )   > この月の画像一覧

幸せの画家

もうすぐ終わりそうだったので、国立新美術館のルノワール展に行った。

幸せの画家、と呼ばれていることを観ている途中で知って、納得。
本当に筆致が柔らかくてやさしくて、輪郭が周囲と溶けあって混ざりあっていて、眺めていると気持ちがほぐされた。

やっぱり目玉は「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」。
作品自体大きさがあって、インパクトがある。
木漏れ日が人々の帽子や服に当たっている表現が、昔美術の教科書で見たときから好きだった。
「桟敷席に置かれたブーケ」は、匂い立つような立体感があって、すごく気に入った。
「ピアノを弾く少女たち」は、今にも彼女たちがこちらを振り向きそうな気がするくらい、何気ないやわらかな日常のリアリティがある。
あと全体的に女の人たちの、肘から手にかけてのラインがつややかで美しかった。

同じようなモチーフでも、人によってそこから汲み取るものは全く違うのだなと、当たり前なんだけどまざまざと感じさせられた。
この人は自分の中の苦しみや悲しみを対象に投影するのではなしに、その対象からやわらかさややさしさ、あたたかみ、言ってしまえば愛のようなものを見いだしすくいあげて、形にしているのだろう。
もちろん、どちらがいいとか悪いとかではないんだけれど、苦しみや怒りといった負の感情を研ぎすませて表出させる創造だけでなく、それを抱えてなお喜びや幸せといったものに昇華させる創造というのは、自分のなかでのひとつの課題になりそうだと思った。
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by sumi0313 | 2016-08-17 02:22 | おでかけ | Comments(0)

帰京の中途

久しぶりの帰省から東京に戻る新幹線。
デッキに出たついでに、ドアのところから少し外を眺めてみた。

もう疾っくに日は暮れていたから、見えるのは黒を基調としたかすかな濃淡の景色だけ。
田んぼなのか丘なのかわからない手前の地面のシルエットと、遠くで見える少ない灯り。
時折の、車とおぼしき影。
田舎の一部分を切り取りながら、それらがもの凄い速さで通り過ぎていく。

少しだけ、こわい気持ちがした。
ごうごうと音を立てて暗闇の中を走る新幹線は、外側からどんな風に見えているんだろうと、気になった。
いつもは考えもしないのに、自分がコントロールすることの到底できない速度の支配下にあるという状況を、妙に意識してしまった。
疾走する金属製の箱に入って、とりあえず身体だけ運ばれている、なんだかそんな感じがした。
猛烈に過ぎ去り続けるあの真っ暗な景色を見た時に、心が少し置いていかれた。
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by sumi0313 | 2016-08-15 21:49 | おでかけ | Comments(0)

夏、海

先週、海に行きたくなったので、日曜に行ってきた。
久しぶりだった。

水着やらシートやら詰め込んで、いざ鎌倉。
目的地は由比ガ浜だけれど、江ノ電に乗り換える前に少しその辺をぶらぶら。
100円ショップを見つけたので、持ってなかったビーチサンダルを購入。
何も言わないのに、店員さんが「タグ取りましょうか?」って言ってくれて、ああ、ここは海の街なんだなあとちょっとうれしくなった。

満員の江ノ電、あっという間に由比ヶ浜。
浜までの道なんか知らないけれど、ぽつぽつとつながる人の列をたよりにのんびり歩く。
道を曲がったら、海が見えた。
両側を建物に挟まれた、逆三角形の形の海。
いつ見てもいいものだと思う。
浜辺に着いたら、ひとひとひと、みんな水着着て、日焼けして、楽しそう。
からっとした熱に浮かされてふわふわとした、非日常の空気。

波打ち際で、がつんとした波に何度かぶつかられて、もはや冷たいとかしょっぱいとか顔がぬれるとかどうでもよくなったら、少し奥まで泳いでみる。
しばらく波間でぼんやりして、それからちょっと気をつけてゆっくり浜まで戻る。

海で泳いでいる時は、陸に上がる直前が一番きついんじゃないだろうか。
水から上がる瞬間にはっきりと重力を感じるし、波に足を取られやすい。
それに、波って、波打ち際から少し離れたくらいのやつが一番狂暴だと思う。
だから太ももから腰くらいの深さのところは、あんまり好きじゃない。

少し休んで、海に入ってを三回くらいして、着替えて、海水浴終了。
概ね思ったよりも、ひとりはひとりなりに快適で、楽しかった。
帰り際、振り返ったらまだ日はかんかん照りで、空は薄青で雲が全然なくて、まだまだ人で賑わっていて、本当に絵にかいたような夏の光景だった。
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by sumi0313 | 2016-08-08 20:19 | おでかけ | Comments(0)

夢日記

久しぶりの、夢日記。

姉とあと二人、誰だか忘れてしまったけれど合計四人で、スペインのグラナダに旅行に来た。
そこにある映画館に、姉が行きたがった。
プラネタリウムも兼ねた、三角形の屋根をした古い映画館。

実際にはそんな映画館なんて存在しないし、そもそも姉と二人で昔グラナダにいたときも、映画館すら行ったことはないのに。
それでも、中に入って椅子に座った私は、その場所に姉と入り浸っていた日々を強烈に思い出し、その懐かしさに涙ぐんでさえいた。
隣に座っていた人に、その思い出の一端を話した。
プラネタリウムが始まって、椅子が急にガタンと横倒しになった。

大体そんな内容。
なぜ夢の中で、行ったことのない架空の場所に、あんなに強くノスタルジーを感じたのかよく分からない。
目が覚めてからも少しの間、本当に昔その場所に行っていたのだと思い込むくらい、なんだか印象深かった。
どこか、実際に在って私が忘れてしまっている場所のメタファーなのかな。

それにしても、夢って、こうやって書いてるうちにもどんどんぼやけていってしまう。
この文章を書いたから、きっと大枠は覚えていられるけれど、細かいニュアンスやあの気持ちの揺れは忘れてしまうだろう。
なんとなく、覚えていたい夢だったな。
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by sumi0313 | 2016-08-04 09:35 | ひびおもう | Comments(0)